帽振れinラバウル~映画『連合艦隊』
2021年1月21日(木)
『連合艦隊』はイイ映画
1981年に公開された東宝の特撮戦争映画『連合艦隊』はとってもイイ映画です。
太平洋戦線における上層部(軍令部&艦隊司令部)のこと、戦争のだいたいの流れ、その時代を生きた家族――親と子、双方の立場から――がしっかりとえがかれています。
あまりに感動したので、HIGH-GEARed氏が友人さんからいただいた当時のパンフレットを、自分の机の上に置かせてもらっています(奪い取っただけでは……)。
そんなわけで、パンフレットに載っていた写真をもとに、海軍上層部三人組の絵を描いてみました。
シリアスなのにギャグっぽいのは…………気のせいだと思いたい。
時系列としては山本五十六(真ん中:小林桂樹)がラバウルにやってきて、小沢艦隊の艦載機もそこに合流したところです。
だから、山本五十六とともに宇垣纒(右:高橋幸治)と小沢治三郎(左:丹波哲郎)がいる。
南方の最前線(ガダルカナルの消耗戦とか……)に飛び立っていく飛行機たちを、彼らが見送っているシーン。
制作過程
下描き開始
著作権的にNGなので、パンフレットに掲載されている実際の写真は載せられません……が、コレとは比べ物にならないくらいカッコいいんですよ!!
なのになんでわたしが描くと下描き段階からすでにギャグっぽいんだろう……。
下描きをととのえる
なんとかシリアスにしたいんだけどなー。
苦戦中……。
宇垣纒(高橋幸治)のペン入れ
好きキャラから作業するのが基本です。
山本五十六(小林桂樹)のペン入れ
宇垣纒(高橋幸治)と並ぶとこんな感じです。
イソさんに片思い状態で「協力します」アッピールをしていた宇垣さんにとっては、念願の(!?)ツーショットです。笑。
実際はね……、終戦工作もまかせてもらえないんだけどね。
彼は最期がアレなので、イソさんのその判断は正しかったような気も。
小沢治三郎(丹波哲郎)のペン入れ(途中)
自分が物心ついたときには、丹波哲郎は「霊界」に興味を持たれていたあとでした。
ですので、スピリチュアルなお話をされている姿のほうが印象深くて。
とりあえずの現状(三人)
なんとかシリアスな絵にしたいのだが。
ハッチングしまくったらシリアスになるかな(安易)
小沢治三郎(丹波哲郎)のペン入れ(つづき)
それにしてもお若いころの丹波哲郎はめっちゃんこカッコいい!!!!
映画を観てビックリしました。
自分の絵ではその凛々しさを表現できていないのが口惜しい……!三人そろうと
こんな感じです。
なんとかシリアスにしようと劇画を目指してハッチングしまくりました。
ますますギャグっぽい……??;;;;;;;;
しょうがないので着色に入ることにします。
下塗り(山本五十六&宇垣纒)
宇垣纒(高橋幸治)の着ている第三種軍装の色に悩みます。
検索しても、写真によってまったく違う色のような気が……。
現代の服でも、カーキやらオリーブグリーンってそれぞれの解釈があってビミョーな色ですもんね~(個人的にはカーキ、オリーブグリーンってめっちゃんこ好き!)。
背景を入れる
南国にするよ!
…………でもなんかしっくりこない……。
とりあえず陰影
「背景なんとかしたいな」と思いつつも、ひとまず人物の陰影を着色していっています。
背景修正
方法が思いついたので、このようにしました。
これならそこそこイイやー。
基本の着色がおおむね完了
もう少しパンチがほしいところです。
陰影を入れる
バランスを考えてながら、光と影(陰)を追加中。
でももうちょいなんかほしい……。
基本形が完成
でもやっぱりもっとバシッと来るものがほしい(まだいってる)。
ヴィンテージ加工
彼らの写った古い写真が出てきた(※なぜかカラー写真)――みたいなイメージで加工してみました。
パンフレット掲載の写真はほんっっっっっとうにカッコいいので、機会があればぜひご覧いただきたいです。